建築基準法24時間換気システム

 24時間換気.COMでは建築基準法の改正に基づく24時間換気システムの規定、住宅用換気設備の設置義務化、フィルターの交換、電気代の問題など24時間換気設備に関する解説をしております。24時間換気設備の導入は、建築基準法の改正によって2003年より施行が開始され、一般戸建て住宅などへも設置義務化が定められた事から現在では一般的に認識されるようになりました。そしてその後、増改築部分の規定の変更などが行われ現在の規定に至るのが建築基準法改正の基本的な流れとなります。当サイトが24時間換気システムの設置規定についてお調べの方のご参考になれば幸いです。

全館空調システムは評判通り快適?

 全館空調システムとは、その名の通り家全体の空調機能を1つの管理システムで管理し家まるごと1棟の空調を取り扱うシステムのことじゃ。

 近年は、24時間換気システムに全館空調設備を取り付けた一体型の全館空調システムの人気が高くなってきておる。

 尚、全館空調システム自体は新しいシステムではなく、古くから用いられている空調システムで、賃貸用のオフィスビル等では古くからセントラル空調としてビル一棟の空調管理を行うシステムが主流となっていた時代もある。

 一戸建て住宅で全館空調システムに注目が集まってきたのは、現在のオール電化住宅の急速な普及と各居室や廊下など家一棟の温度差が少ない快適な生活空間を求める需要が高まってきた事の証と言えるかもしれんのぉ。

全館空調システムが注目を集める理由(ヒートショックとは?)

 全館空調システムが注目を集めるようになってきた大きな原因として、実は日本の高齢化社会への急速な移行が時代背景にあることはご存知じゃろうか?

 これは、近年になり大きな問題として取り上げられるようになってきたヒートショック現象による問題が関与しておる。

 尚、このヒートショックとは人間が急激な温度差にさらされると、急激に血圧が変化し、この血圧の急激な変化によって脳卒中や心筋梗塞を起こしてしまう現象のことじゃ。

 日本では遂に年間1万人を超える人がヒートショックにより亡くなっており、今やこのヒートショック現象は軽視できない大きな問題となっておる訳じゃな。

全館空調システム【図】

 実際にヒートショックによって亡くなってしまう方の大半は高齢者である事が明らかになってきておる。

 この事からも、高齢化社会へと急激に移行している日本ではこの問題への対応として、従来の各部屋ごとにエアコン設備を設置するよりも、建物一棟を全体的に温め、各居室や階段部分、廊下などの温度差を少なく保つことが可能となる全館空調システムに注目が集まってきているという訳じゃ。

 尚、全館空調システムの導入を検討する場合は、戸建ての新築時だけでなく既存の個別空調システムの住宅であっても新たに設置・導入が可能となるケースが大半じゃ。

 工事を依頼する場合は良心的な地域密着の工務店等では自社が強いルートを持つメーカーの製品を選択し、できる限り安価で見積りを設定してくれるケースもあるじゃろう。

 また、逆に言えば換気設備自体はほとんどがオープン価格であることから自社が強いルートを持つメーカー製品を利用して大きく利益を載せてくるケースも考えられるものじゃ。

 基本的に相場がわかりづらい建築資材や設備機器類に関しては一般ユーザーは提供される製品を軸として検討していくことになるのは言うまでもないのぉ。

 その為、まず自分の家に設置する場合には、おおよそどの程度の費用がかかるのかを複数の相見積もりをとって把握し一般的な相場を確認した上で後述する全館空調システムのデメリットなど考慮し総合的に設置を検討していくことが重要じゃ。

初期コストの問題・高額の設置費用

 日本でも徐々に導入が進みつつある戸建住宅の全館空調システムじゃが、この全館空調システムの導入を検討する際に覚えておきたいポイントや全館空調システムの問題点、デメリットについても一度確認しておくとしよう。

 まず全館空調システムを導入する際の最大の問題点は、設置費用が高額となる点にある。

 これはデメリットとは言えないかもしれないが、現在は各居室に設置する個別のエアコン設備も10万円以下で高性能の製品を購入することが可能となっておる。

 エアコンの平均的な寿命は8年〜10年程度と言われておるが、全館空調システムの寿命は約30年であると考えると、例えば4LDKの住宅でエアコン5台を30年間、各10年ずつ使用した場合10万円のエアコンを設置すると約150万円となる。

 全館空調システムの設置費用はメーカーや工事を行う工務店によっても異なるが40坪程度の建築面積の物件の場合、150万円以上、場合によっては200万円以上となる為、初期導入費用が大きくかさむという点は覚えておくべきポイントじゃ。

Point! 全館空調システムを導入する際の最大の問題点は設置費用が高額となる点

電気代(ランニングコスト)とメンテナンス

 全館空調システムのもう一つのデメリットはランニングコストに関わる費用の問題じゃ。

 全館空調システムは常時家全体の空調を行うため、当然ながら各居室単位でシステムを運転することは基本的にできない構造となっておる。

 その為、電気代は使用する人数やエアコンを使用する時間帯によって大きく左右されることになるのじゃな。

時間帯と人数によっては電気代の利点もあり

 全館空調は例えば家に一人しかいない場合で居室で作業や勉強をする場合でも、居室単位ではなく全居室や廊下部分までも空調システムが稼働することになる。

 その為、各居室ごとにエアコンが設置されている個別空調の場合の電気代と比較すると、全館空調システムを設置している住宅の場合は電気代が大幅にアップする可能性を持っているという事にもなる訳じゃ。

 逆に家族が多く、日中は家族全員が職場や学校で家におらず、夕方以降には家の各居室で過ごす場合は、各居室毎にエアコンを稼動する場合よりも全館空調システムの方が電気代の節約につながるケースもあるという事じゃな。

故障時は修理が完了するまで家全体の空調システムが停止する

 尚、全館空調システムのメンテナンスは月1回程度、最低でも2ヶ月に一回は換気口とフィルターの掃除を行う必要がある。

 また、もし故障をしてしまった際には修理を行う際に専用の部品交換を行う為、修理が完了するまで家全体の空調システムが停止してしまうという問題点がある。

 全館空調システムはランニングコストが安く節電に繋がるという説明が多くメリットばかりが注目されがちであるが、この故障時のデメリットは見落としがちでああるためしっかりと導入前に把握しおくべきポイントであると言えるのぉ。

 また、全館空調システムを導入する為には当然ながらリビングから廊下、全居室、脱衣室まで配管を通す必要があり、この配管ダクトの設置は設計段階において自由な設計を行う妨げとなり得る要素を持っているという事になる。

 とは言え、これらのデメリットを掲げても尚、メリットを大きく上回る利点があると判断できるのであれば全館空調の導入を検討してみても良いじゃろう。